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wangsihei
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2015年05月09日

て負けることはない


て負けることはない

ここまで来ればもう自己紹介を躊躇うやつはいない。みんな理解したのだ。このクラスメイト達は、真の意味で仲間なのだということを。

 煮物(にもの)ちゃん、永久恋愛銅鑼灣 Hair salon(エクレア)ちゃん、玖恋夢(クリーム)さん、星翔(しょうが)君、二成(ふたなり)君、亜菜瑠(アナル)ちゃん、亜成(アナル)君、手洗(ティアラ)ちゃん、幻の銀侍(まぼろしのぎんじ)君、桃色姫(ももひめ)ちゃん。

 次々と自己紹介が進んでいく。夕飯時に困る名前が多いな。あと一人何回も誘拐されそうな名前の子がいるけど大丈夫なんだろうか。

「よし、お前で最後だな。夜明!」

 そしてついに最後の一人が苗字を呼ばれ、立ち上がる。

 ちなみにこのクラス、天使が四人いた。女子が三人で、それぞれ天使(エンジェル)ちゃん、天使(フェリス)さん、天使(エルフ)さん、それに男子の天使(ミカエル)君だ。

 もしこのクラスじゃなかったら絶対四大天使(笑)とか呼銅鑼灣 Hair salonばれて馬鹿にされてただろう。でも大丈夫。このクラスじゃそんな苛めみたいなことは絶対に起こらないからな。

 最後のクラスメイト、夜明さんが教卓に立つ。もはや皆どんな名前が来ても驚かないに違いない。と思っていたのだが、俺達は別の意味で驚く。

 夜明さんはハーフなのか、日本人ばかりだったこのクラスの中で唯一の白い髪と青色の瞳だ。青いゴムで長い髪の片側を括り、肩の前に流している。なにより、俺とは対角線上の席に座っていたため気付かなかったが、テレビで見るアイドルなど目ではないほど整った美貌だった。思わず息を飲む。

 これなら多少の名前でも決して負けることはないだろう。最銅鑼灣 Hair salonも名前で勝ち負けってなんだろうとも思うが。ちなみに、俺の斜め後ろに座る斎藤(さいとう)藍ドル(アイドル)さんはかなり不細工だった。残念。

 誰もが黙ってしまい、静寂がクラスを支配する中、夜明さんは黒板に己の名前を書く前に声を発した。

「この私と同じクラスになれるとは、君達は己の幸運を感謝するといい」
「「……はっ?」」

Posted by wangsihei at 12:28 │Comments( 0 )
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